前編では、人気ピアニストまらしぃさんのプロフィールやピアノとの出会い、Vチューバー活動などをご紹介しました。
後編では、動画投稿から始まった彼の活動の広がりを、アルバムリリース・ライブ・テレビ・映画など時系列で振り返ります。
さらに、演奏テクニックやアレンジ力、人柄など「まらしぃさんの魅力」を独自の視点で深掘りします。
活動年表でたどる まらしぃさんの歩み
動画投稿からアルバムリリースへ(2010〜2014)
- 2010年:YouTube・ニコニコ動画での人気を背景に、カバーアルバムを発表。
- 2013年:単独のピアノライブツアーを開始。
- 2014年:オリジナルアルバムをリリース。
さらにトヨタ自動車「アクア」TVCMにて、初音ミクの「千本桜」やPerfumeの「チョコレイト・ディスコ」を演奏。
また、嵐のアルバム「THE DIGITALIAN」に収録された二宮和也さんのソロ曲「メリークリスマス」でピアノ演奏を担当。これはゲーム好きの二宮さんがYouTubeで彼の演奏を知り、「この人に弾いてもらいたい」と希望したことがきっかけだったそうです。
ライブフェスや東方イベントに出演(2015〜2017)
- 2016年:「まらフェス」を日比谷野外大音楽堂で開催。自身主催の大型フェスは大成功を収めました。
- 2017年:東京・大阪のビルボードライブを実施。東京公演ではサプライズゲストとして高橋洋子さんが登場し、「残酷な天使のテーゼ」を共演。
さらに「博麗神社うた祭 in 東京」にも出演し、ビートまりおさんとの東方Project楽曲共演が実現しました。
メディア進出と海外展開(2018〜2019)
- 2018年:テレビドラマ「いつまでも白い屋根」で初の劇伴音楽を担当。YouTube登録者は100万人を突破。
活動10周年記念アルバム「marasy piano world X」には、原点である「ネイティブフェイス」を初収録。 - 2019年:映画「コラショの海底わくわく大冒険!」で主題歌を担当。中国での初コンサートツアーも成功。
さらにクラシック楽曲をテーマにしたアルバム「ちょっとつよいクラシック」を発表。
現在までの活動(2020〜2025)
- 2020年:大阪城音楽堂での「まらフェス2020」はコロナ禍で中止。SNSでは「仕事が飛んだ」と語りつつも、演奏活動は継続。
- 2024年:ドラマ「ブラックペアン2」で音楽を担当。第5話では「ちょっとつよい天国と地獄」、第7話では「ちょっとつよい魔王」が使用されました。
「アンパンピアニスト」としての活動も開始し、YouTubeではアンパンマンの玩具ピアノを用いた動画が人気に。 - 2024年12月31日:YouTube登録者数が200万人を突破。
- 2025年4月現在:登録者数は201万人に到達
独自視点で読み解く まらしぃさんの魅力
圧倒的なピアノテクニック
クラシックの専門家に師事していた経験もあるまらしぃさん。
一時期ピアノから離れていたとは思えないほど、基礎がしっかりしています。
リズム感は抜群、指の動きもとても滑らかで、“正確無比”な演奏が持ち味。
特に左手の跳ねるような動きは爽快そのもの。まるで小さな玉が転がっていくような、軽やかで心地よい音色が印象的です。
最近では、アンパンマンのキャラクターおもちゃ「キラ★ピカ★いっしょにステージ ミュージックショー(通称:アンパンピアノ)」を使った演奏動画も話題に。鍵盤が小さく本来は演奏に不向きにもかかわらず、正確なタッチで驚異の演奏を披露しています。

たとえおもちゃの鍵盤でも、
“その手にかかれば名演奏になる”
—まさに「弘法筆を選ばず」です。
驚異の表現力とアレンジ力
原曲の雰囲気を残しつつ、オリジナリティあふれるアレンジを加えるのがまらしぃさんの真骨頂。
和音の工夫、テンポの変化、メロディーの展開など、「まらしぃ節」がしっかり感じられるアレンジは唯一無二です。
即興性にも優れ、耳コピから即座にアレンジして演奏するセンスは圧巻。
(一本桜だけど、二本使ってますね(笑))
滲み出る人柄の良さ
顔出しなしで活動しているにもかかわらず、多くのファンに親しまれている理由のひとつが「人柄」。
生配信では、お酒・ゲーム・家族・競馬など、プライベートな話題も気さくに披露し、親しみやすい雰囲気を醸し出しています。

実際にはライブでは顔出しもあり、“謎”というより“自然体”なピアニストです。
親孝行ぶりが垣間見える投稿もあり、まらしぃさんの人間味に惹かれるファンは多いようです。
ちなみに、まらしぃさんは“雨男”としても有名です(笑)
※生配信のアーカイブは基本的に残らないので、気になる方はメンバーシップの加入がおすすめです。
独特の演奏スタイルと世界観
演奏動画では手元だけを映すのが基本スタイル。
使っているピアノはRolandの「ファントム」シリーズ。一部の鍵盤(ミの♭)がピンク色に塗られており、個性的です。
このピンク色は、ピアノの上に置かれている“ピンクのお猿さんぬいぐるみ”のカラーと同じ。
ピアノの上にはたくさんのフィギュアやぬいぐるみが並び、まらしぃワールド全開です。
ちなみにこのお猿さん、なんと公式グッズにもなっています。
ぜひ一家に一匹。
オタク心が反映されている選曲
まらしぃさんが演奏するのは、アニメソング・ボカロ曲・東方Project・ゲーム音楽など、サブカルチャーに根ざした楽曲が中心。
オタク文化が好きなご本人の趣味が、演奏ジャンルにそのまま表れています。
知らない曲でも、まらしぃさんの演奏を通して好きになった、という人も多いはず。
私もその一人です。
まとめ:なぜ顔出しなしで人々を魅了するのか
ピアノの実力はもちろんですが、
「顔出ししない」「喋らない」動画スタイルでも、心を惹きつけるまらしぃさん。
その理由は、圧倒的な演奏力・アレンジセンス・独自の世界観、そして温かく人間味あるキャラクターにあると感じます。
もっと早く知っていれば…と後悔するくらい、私にとっては大切な存在。
これからも応援していきたいと思います。
コメント