チェンソーマン「JANE DOE」、まらしぃさんの演奏から原曲に惹かれた理由

まらしぃさん

映画『チェンソーマン レゼ篇』のエンディングテーマ「JANE DOE」。
私がこの曲を知ったのは、まらしぃさんがグランドピアノで演奏した動画がきっかけでした。

原曲を聴く前に、ピアノの音だけで心をつかまれたのは初めてかもしれません。
映像も物語も知らないまま、音楽が語る“何か”に惹かれて、気づけば何度も再生していました。

その後に聴いた原曲は、米津玄師さんと宇多田ヒカルさんの声が重なり合う静かな衝撃。
でも私にとっての「JANE DOE」は、まずピアノの音から始まった物語でした。

今回は、まらしぃさんの演奏から原曲に出会った私の視点で、
この楽曲が持つ余白と、音楽が導いてくれた想像の世界について綴ってみます。

原曲「JANE DOE」の印象と世界観

まらしぃさんの演奏をきっかけに原曲を聴いたとき、まず驚いたのは、米津玄師さんと宇多田ヒカルさんという組み合わせでした。どちらも独自の世界観を持つアーティストですが、この曲では互いの声が重なり合い、静かで張りつめたような空気を生み出しています。

タイトルの「JANE DOE」は、英語圏で「身元不明の女性」を指す言葉です。歌詞の内容をすべて把握しているわけではありませんが、この言葉が持つ匿名性や物語性が、曲全体の印象に深く影響しているように感じました。

音の構成はシンプルで、余白が多く、聴き手に想像の余地を残してくれます。まらしぃさんのピアノ演奏で感じた“何かが語られている”という感覚は、原曲にも確かに存在していて、映像を知らない私でもその世界観に引き込まれました。

原曲の雰囲気や音の余白について触れてきましたが、実際の音源を聴くと、より深くその印象が伝わってくるかもしれません。
米津玄師さんと宇多田ヒカルさんが共演した「JANE DOE」の公式音源はこちらです

この演奏をきっかけに、まらしぃさんのピアノにも惹かれていきました。次はその演奏について書いてみます。

まらしぃさんの演奏が描く“もうひとつのJANE DOE”

「JANE DOE」のピアノ演奏をいくつか聴き比べてみました。どの演奏も原曲の雰囲気を丁寧にすくい取っていて、大きくアレンジが違うわけではありません。音の流れも構成も、基本的には同じです。

それでも、まらしぃさんの演奏だけが、なぜか強く心に残りました。何度も聴きたくなるし、ふとした瞬間に頭の中で再生されてしまうほどです。

その理由を考えてみると、“間”なのかなと思います。音と音のあいだにある、ほんのわずかな余白。コンマ何秒かの“ため”のようなものが、演奏に深みを与えていて、聴いていると自然と引き込まれてしまうんです。

音数は決して多くないのに、空間に残る余韻が濃く、音が消えたあとにも何かが残っているような感覚があります。
まらしぃさんの演奏は、音を並べるのではなく、“そこにあるべきタイミングで音が現れる”ような間合いを持っていて、それがこの曲の静けさや切なさを、より強く伝えてくれるのだと思います。

この“間”の魅力は「JANE DOE」に限ったことではなく、まらしぃさんの演奏全体に通じているように感じます。音楽の中にある“余白”を大切にしているからこそ、聴き手がその空間に入り込める。そんな演奏だからこそ、原曲を知らない私にも、強く印象に残ったのかもしれません。

まらしぃさんの動画投稿とグランドピアノの印象

まらしぃさんは以前、「JANE DOE」の電子ピアノバージョンを投稿されていましたが、今回の動画では「IRIS OUT」と「JANE DOE」の2曲を、グランドピアノで演奏したバージョンとしてまとめて投稿されています。

配信での話によると、まらしぃさん自身は最初は「JANE DOE」の方がグランドピアノに合うと思っていたそうです。でも、実際に弾いてみると「IRIS OUT」の方がよりグランドピアノ映えしている気がした、とおっしゃっていて、それがちょっと意外でした。

どちらのバージョンもそれぞれの良さがあって好きですが、「JANE DOE」のような悲しげで切ないメロディは、グランドピアノの深みのある音色で聴けるのがやっぱり嬉しいです。
音の余韻や空間の広がりが、曲の静けさや感情をより引き立ててくれるように感じます。

まとめ

まらしぃさんの演奏をきっかけに「JANE DOE」という曲に出会い、原曲の世界観や音の余白に惹かれていきました。映像や物語を知らないまま聴いたからこそ、音楽だけで受け取った印象が強く残り、演奏の“間”が生み出す深みや静けさが、より鮮明に心に残ったように思います。

グランドピアノでの演奏動画では、「IRIS OUT」との並びも含めて、まらしぃさん自身の発見や意外な感想もあり、聴き手としても新たな視点をもらえました。どちらの曲もそれぞれの良さがありますが、悲しげで切ない「JANE DOE」をグランドピアノで聴けたことは、個人的にとても嬉しい体験でした。

音楽の入り口がどこであっても、そこから広がる印象や記憶は人それぞれ。まらしぃさんの演奏は、そんな“聴き手の余白”にそっと寄り添ってくれるような存在だと感じています。

チェーンソーマン「IRIS OUT」についての記事はこちらです👇

まらしぃさんについての記事はこちらです👇

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