角野隼人とは?東大卒ピアニストの経歴・魅力・人気の理由を解説

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ピアノに詳しくなくても知っている人が多い、今注目のピアニスト・角野隼人(すみの はやと)さん。

東京大学を卒業後、音楽の道へ進んだという異色の経歴を持ち、YouTubeやテレビ、そして国内外のステージで幅広く活躍。クラシックはもちろん、ジャズやゲーム音楽、ポップスまで自由に演奏するスタイルで、若い世代を中心に多くのファンを魅了しています。

この記事では、そんな角野隼人さんのプロフィール経歴、そして多くの人が惹きつけられるその魅力と人気の理由について、わかりやすく解説します。

注目のピアニスト、角野隼人の異色の経歴

角野さんの基本情報です。

名前:角野隼人(すみのはやと)
YouTube名:Cateen(かてぃん)
生年月日:1995年7月14日
出身地:千葉県八千代市
学歴:開成中学校・開成高校卒業
   東京大学工学部卒業
   東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程終了

受験する児童がほとんどいない公立小学校から超進学校である開成中学校に進学。
特筆すべきは、音大や芸大ではなく東京大学しかも理系出身であることです。
小さい頃から数学(算数)に興味があったとか。
中高ではピアノより音ゲーやバンド活動などに熱中していました。
大学進学にあたり芸大か音大が迷ったそうですが、多くの選択肢の可能性から東大を選びました(そもそも芸大か東大かを選べるという能力が異色です)。
大学院まで進学し、理系の学問とピアノを両立させていましたがピティナ・ピアノコンペティションで特級グランプリを受賞したことがきっかけ次第に音楽へ全振りし、最終的にはピアノ一本で進む決意を固めました。

もう一つのきっかけが、ショパンコンクールへの出場です。ショパンの名曲を通じて、世界中の音楽ファンから高い評価を受け(セミファイナル)、その後のキャリアに大きな影響を与えました。コンクールをきっかけに、彼の演奏スタイルや音楽活動は一層注目を浴びるようになり、さらに飛躍することとなりました。

驚きなのは、ショパンコンクール出場前にブルーノート東京で単独ライブを開催していることです。
6月にジャズコンサート、7月にショパンコンクールの予備予選参加と、全くジャンルの違う分野に短期間で挑んでいるということ。
さらにショパンコンクールでセミファイナル進出という実績にもかかわらず、ファイナリストになれなかったことが挫折だとか。

開成から東大へ進み、本格的な音楽家へ進んだ異色の経歴の持ち主です。

こだわりぬいた音色 ― 3台のピアノで魅せる演奏スタイル

角野さんの演奏スタイルには、他のピアニストとは一線を画す特徴があります。
コンサートに足を運んだことがある方はご存じかもしれません。
それは、グランドピアノ、布を挟んだ「かてぃんピアノ」、そして電子ピアノの3台に取り囲まれて演奏するという独特のスタイル。これらを組み合わせることで、彼は多彩な音色を引き出し、クラシックの名曲からオリジナル楽曲まで、さまざまなジャンルを表現します。

特に「かてぃんピアノ」は独特です。
アップライトピアノですが屋根と前板部分を取り払っているので、ピアノの内部がむき出しになっている状態なんです。初めて見た時は驚きました。それでハンマーと弦の間にフエルト布が挟まれていることが分かります。


てっきりご自分で挟んでいるのかと思っていたのですが、調律師の按田泰司さんと作り上げたものだそうです。按田さんは角野さんのコンサートにも帯同してらっしゃるとか。
布を挟むことによって、ぼわんとくぐもった、何とも言えない不思議で幻想的な音色を聞くことができます。

スタンウェイでの演奏でも、角野さんの音色は全体的に丸い音がします。
とにかく丸い。
そして、細部の一音一音にこだわりが感じられます。

角野さんの演奏を聴いていると、心地よい睡魔に引き寄せられて雲の上に浮かんでいるような感覚を覚えます。

活動の広がりと実績

角野隼人さんは現在、ニューヨークを拠点に国際的な音楽活動を展開しています。クラシックピアノを軸にしながらも、ジャンルを超えた表現力と柔軟な感性で、国内外の聴衆を魅了し続けています。

特に注目すべきは、世界的レーベルであるSony Classical(ソニークラシカル)とワールドワイド契約を結んでいること。これは、日本の若手ピアニストとしては異例の快挙であり、国際的な評価の高さを物語っています。彼の演奏はヨーロッパやアメリカなど世界各地で披露され、いまや日本を代表する若手アーティストの一人となりました。

また、クラシックのみならず現代的なアプローチにも積極的で、YouTubeやSNSを通じて自身の音楽を発信。ショパンやドビュッシーといった名曲の演奏から、アニメ音楽、即興パフォーマンスまで幅広いジャンルに取り組み、視聴者との距離を縮めています。

なお、東京大学時代の仲間と結成した6人組音楽グループ「Penthouse(ペントハウス)」でも活動しており、ここではクラシックとはまた違ったサウンドで、新しい音楽の可能性を追求しています。
このバンドでは大学時代にジャズのセッションやファンクのカバーなど好きなジャンルにどんどん挑戦できたので、音楽の幅が広がって良かったとご本人も仰っています。

なぜ角野隼人は支持されるのか?

角野隼人さんがこれほど多くの人に支持されている理由は、単なる「ピアノの上手さ」だけではありません。
彼の魅力は、クラシック音楽を“自分の言葉”で再解釈し、今の時代に響く形で届けているところにあります。

クラシックの伝統や技術を大切にしつつも、形式にとらわれない自由な表現や、聴く人の感情に寄り添う演奏スタイル。トイピアノやピアニカを使った遊び心あるパフォーマンスや、ライブ中に即興で奏でる音楽は、音楽の「楽しさ」や「驚き」を再発見させてくれます。

その象徴とも言えるのが、人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に出演した際のパフォーマンス。
絶対にピアノが上手くなるTシャツ」というユーモラスなメッセージが書かれたTシャツを着て登場し、まずはトイピアノで軽やかに1曲。そしてその後、「7つのレベルのきらきら星変奏曲」を圧巻の技術で披露しました。

クラシックの名曲を遊び心たっぷりにアレンジしながら、どの段階でも音楽の美しさを失わないその表現は、多くの視聴者の心をつかみました。

また、SNSやYouTubeから伝わる自然体な人柄や、親しみやすい語り口も、多くのファンにとって魅力のひとつです。「クラシックは堅苦しい」というイメージを壊し、誰もが音楽を自由に楽しめる世界を目指す姿勢は、特に若い世代に強く共感されています。

さらに、東大卒という経歴を持ちながら、あえて音楽という不確実な道を選び、努力を重ねて世界へ飛び出した姿は、「好きなことを本気でやってみたい」と思う人たちへの大きな励ましにもなっています。

まとめ

角野隼人さんは、クラシックを中心に、ジャンルを超えた自由な音楽表現をするピアニストとして、今後ますます注目される存在となるでしょう。彼の音楽には、確かな技術とともに、遊び心や自由な発想が感じられます。そしてそのスタイルは、従来のクラシック音楽に対するイメージを覆し、新しい音楽の楽しみ方を提案しています。

彼の演奏を通じて、音楽がもっと自由で楽しいものだと感じられるはず。ぜひ一度、角野隼人さんの演奏を聴いてみてください。

ただこれ以上ファンが増えるとコンサートのチケットを取ることがますます難しくなってくるので、私としては悩ましいところです…。

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